タイ(後半)

飛行機でチェンマイに移動。タイ第2の都市だという、北部にある古都です。

  • チェンマイではPURIPUNNというホテルに宿泊。前年秋にオープンしたばかりらしい。まだ知る人も少ないのか市街からやや離れているせいか、のんびりした空気。
  • いい宿でした。30室だけの小ぢんまりしたところで、タイの伝統建築を意識したらしい白い壁に濃茶に塗った木の建物で、中庭には美しい四阿つきのプール。新しいからきれいだし。
  • スタッフもとても親切。2泊しかいなかったけど小さいから帰る頃にはすっかり顔も覚えてしまって妙に名残惜しい…。オープンして日も浅いせいか、英語ダメダメの日本人に馴れていないせいか、マニュアル的でない初々しい対応もご愛嬌。まずチェックインの時点で面白かった。
  • ホテルに到着し、朗らかな笑顔に迎えられ安心して名乗ると、明らかに「……(汗)。」という反応をするフロントのお兄ちゃん。奥から出てきたお姉ちゃんに助けを求めるお兄ちゃん。同じく「……(汗)。」という反応をするお姉ちゃん。にっこり笑って「…アー。オケーイ。ジャスタモーメン、プリーズ。オケーイ」とソファを勧められる。今ちょうど部屋を準備してるところだからちょっと待ってね☆、と言われる。いやいや今明らかに予約リストに見当たらなくて慌ててますよね?(笑)
  • 準備が終わりましたどうぞこちらへ☆、と部屋に案内されるとドアの前にサンダルが2足。「……?」と思ったら、ドアが開いて中から従業員が出てくる。「アー。サワディカ」。も一人出てくる。「アー。サワディカー」。あれ、まだ出てくる。「アー(以下略)合計6人くらいわらわらつぎつぎ出てきた。全員「あれ!もう来ちゃったの」という照れ笑いで合掌して。笑いだした私たちに「ルーム、クリーニン」とにっこりする案内のお兄ちゃん。なんとも間が絶妙で可笑しかった。
  • 大層広くて美しいお部屋ですが、微妙な設計ミスの数々が愉快。主電源となるキーホルダー(よくホテルの部屋の入口の壁にあるやつ)から鍵を抜こうとするとそのすぐ上の空調の制御パネルに引っかかって抜けないよ!とか、観音開きのクローゼットの中の抽斗は扉を思い切り全開にしないとぶつかっちゃって引き出せないよ!とか、窓の掛け金は金具同士の位置が遠すぎて掛けられないよ!とか、このうっかり感がたまらんです(笑)。
  • ちょっと遠いけど街まで歩こうか、と出かけようとしたら「どこ行くつもり?遠いのよ?わかってないでしょ?」という心配顔でフロントのお姉さんが追いかけて来ました。そしてホテル名入りホテルカラーペイント新車大型トゥクトゥクという、豪華なのかそうでないのかよくわからない乗り物で送ってくれました。以後街に出るたびにこれで送迎してくれました。普通のトゥクトゥクはボロがデフォでどれもほとんど同じ見かけだからか、道行く人から「なんだあれ!」とやたら注目を浴びました。
  • ワット・チェディルアンは広い空に向かって聳え立つ崩れた巨塔がすごい。なんだこの現実感のない風景。
  • ナイトバザールの時間にマクドの前にお店を出してるロッティー屋が美味しい。(クレープとホットケーキの間みたいな生地にお好みで砂糖と練乳をかけてくれる)
  • マクドからちょっと南の露天フードコートは便利。カオソーイ美味しいー!好きー!そういえばタイのドナルドマクドナルドは合掌しています。
  • フードコートのステージで生バンドが定番洋楽を演奏してるんだけど…「イエスタディ(多分)」「オーバーザレインボー(おととい練習始めた)」みたいなよろよろぶりでとても素敵だ。主旋律担当は手元が怪しくなるとサボるので、たまにベースだけになっている。友達によるとこれはタイでは通常の光景で、王室行事のパレードの楽隊も下手らしい。楽しい国だ。
  • ナイトバザールの中心にあるショッピングモール(?)の地上階には、民芸品の並ぶベタなナイトバザールのお店だけじゃなく若者がオサレ雑貨を出しているブースもあり。サンダルとかTシャツとか普通にかわいい。日本のアジア雑貨屋のバイヤーさんとか買い付けに来るだろうなあ。
  • エレファントセンターでゾウに乗るのだ。とフロントで言ったらJourney社(事務所はターペー門すぐ)のツアーを斡旋してくれた。ゾウのショー&牛車に乗る&ゾウに乗る&竹の筏に乗る&ラン園を見る等等の昼食つき夕方までのツアー。高いけどおまかせで楽だからよしとする。
  • ベンチに座って、広場で芸をするゾウをのんびり見る。ボールを蹴ったりゾウ使いに帽子をかぶせたり、なんと絵を描いたり(一頭のゾウの後ろからもう一頭がのしかかってる絵が描きあがったんですけど……ゾウ界のエロ神絵師なのかもしれん)賢い。ショーの後で、可憐な欧米系少女がバナナをあげたら、お礼に肩やら頭やら足やらを鼻でぽんぽんなでなでされて(セクハラ?)、ひきつった笑顔で固まっていた。うふふ。
  • ゾウドライブはいま混んでいるからその前にオックスカートドライブだ!こっちゃ来!としきりに言う英語ガイド。オックスカート…?何?スピード系?とついてゆくと見えたのは白い牛と木の車。ああ!確かにOx Cart!御者のおばあちゃんにぴしぴし叩かれて牛はのろのろ大儀そうに歩く。車は何十年か前の四国みたいな風景(イメージ)の中をゆらゆら進む。
  • なんだか切なくなるような山岳少数民族の出店一帯を見た後、いよいよゾウに乗る。最初は背中の鞍というか輿というか椅子に。高!そしてゾウさんがのしのし歩くと結構揺れるのね。
  • 素朴な木の椅子にはTOYOTAロゴマークのシールが貼ってあります。さすが世界のトヨタ☆こんなものまで作ってる☆
  • 椅子の前に降りて直接跨ってみろとゾウ使いは言う。ので跨ってみる。ゾウさんの首の後ろあたりに。ええと…彼って掴みどころのないタイプですよね。手綱があるわけでなし長い首やたてがみがあるわけでなし、しょうがないので頭のてっぺんの剛毛をわしづかんでみる。幸い彼は全く気にしていないようだ。太腿でちゃんと挟めばいいのかとコツを掴むまで、落っこちそうでどきどきしました。あと、ゾウは意外とあったかいです。ちなみに全身ゾウ臭くなるので予め捨てていいTシャツと短パンとサンダルを着て行かれることをおススメします。現地で何十円とかのを買えばいいと思う。
  • 竹の筏で川下り。途中、通りかかる舟の客目当てに子ども達が腰や肩まで水に入って民芸品を売ってたのはびっくりした…ビジネスチャンスは逃さない。
  • 宿に戻って、今度はオールド・チェンマイ・カルチュラル・センターにカントーク料理を食べに行く。7時に迎えに来るって言ったのにホテルのロビーで50分待った…ええけどやな。着いたらすぐ舞踊が始まり、ショーが終わったらすぐ撤収にかかる店員。まだ食べ終わってないYO!早めに着いて食べておくことをお奨めします(着くはずだったのだが)。けどカントーク料理おいしー!おこわウマー!
  • 車で市街を走ってるとき、ふと外を見ると自転車のサムローアメリカ人(推定)が乗っている。あ、初めて見たーと思ったら、あとからあとからあとからあとからサムローが一列になってアメリカ人(推定)を乗せてくる。最後尾が見えないよ!なんだこの光景!きっと50人くらいいる団体客のサムロー体験企画なのね…チェンマイ中のサムロー惣仕舞やなこれ。車上のアメリカ人(推定)は自分たちが繰り広げる愉快な光景に苦笑気味。
  • 翌日は名所中の名所、ドイステープ寺院へ。ドイステープに行きたいからタクシーを呼んでくれとフロントに頼むと、市街までトゥクトゥクで送るからそこから乗れと言われ、なんで?と思ったら、市街のドイステープ行き貸切ソンテウの溜り場に案内されました。なるほどこういう仕組みか。なんか契約ができてんのね。きっと料金は相場より高いんだろうけど…ソンテウも乗ってみたかったからなんでもいいやー。
  • 急勾配急カーブの山道を揺られ揺られて酔いかけてきた頃、お寺の下に到着(道は劇的によくなってるらしい。昔は舗装もされてなかったそうな。今は日本の山のお寺へ行くときみたいな風景です)。そこから流れ落ちるようなナーガに両側を守られた階段で境内へ。結構な段数ですがのぼれないほどでも。即位記念の祝日ゆえかなりの人出。そしてなにもかもがきらきら。
  • 戻ってきて昼寝してチェックアウト。夕方まで部屋使わせてくれてありがとう。
  • バンコクで乗りついで帰国する便だけどチェンマイで国際線搭乗扱いなので早めに空港に行ったらあっちゅー間に手続きが終わってしまった…あと2時間どう過ごせばいいのだ。びっくりするくらい何もないよ。地方空港から出国手続きする時って大抵こうなりますよね。というわけでロビーにあったマッサージ店へ揉まれに行ってみる。今回癒し系のイベントは何もない予定だったのにわざわざここでか。こんなとこでマッサージする人いるのかしらと行きしなに思ってたらここにいたよ。しかしバーツをもう殆ど持ってない。日本円OK?と訊いたらちょっと考えてからOKというお姉ちゃん。じゃあ、と手渡すと店からダッシュで去るお姉ちゃん。あっ、もしや自ら両替所へ…!すみませんすみません。しかしおばちゃんによる膝下マッサージは至福でした。むくみゼロ。この後飛行機に閉じ込められてすぐにぱんぱん膨らむとわかりきってるのが悲しいけども。
  • 以上でございます。食べ物のお土産はあまり目ぼしいものはないけれど…街のコンビニやスーパーで変てこな日本語が書かれたスナック菓子を買ってみたりしました。