十六

おしりと唇のふれあい過多の、「来てる男からしたら『何しとんねん(苛ッ)』」なライブで名高いきんき様が出演する、30代男性をターゲットとしたお茶のCMってどんなだ。



先日電車に乗ったら隣にめっぽうかっこええ若い男性二人連れがいた。ひとりはラウンド髭に真っ黒短髪小柄で、服装を含めややワイルドな雰囲気。もう一人はよりきれい系の美形、よりすっきりした服装、より長身。便宜上、前者をTとし後者をKとする。え、身長の高低の略ですが?
道行く人を逐一ホ○に見立てる腐的慢性疾患はまったくないのでぱっと見て友達同士だと思ったのだが(というか意識もしなかったというか)、一瞬の後に不自然に顔が近いことに気づく。そしてなんだか妙にお互いを見ている。目を合わせて話してないときも、どちらか片方が顔をそらしてても相手の顔や首や服を妙に見つめている。あ、これ付き合ってる距離感ちゃうんと思っておもむろにiDを聴いてたイヤホンを外して会話聴取につとめることに決定。物見高くて申し訳ない。この会話を聴いてな、この男の会話を聴いてな、ネタにせうと思うたのぢや。
おおー喋り方やわらかっ。こんな友達同士いねえ。これはラブラブカポーだ。
さてKは遠い地方都市在住で久しぶりの逢瀬らしい。Tが色々と拗ねたり甘えたりしてる。機嫌が悪いんじゃなくて「今日はお寿司の気分じゃない」とか「眠いんだったら家で寝てくれていいよべつに」とか、そんな甘噛み的にじゃれついてるの。Kは、はいはいかわいいねえという顔で「どうしたら寿司の気分になってくれる?」とか言って、なんか相手にしか聞き取れない低い声で囁いて、二人でくすくす吹き出して「なったでしょ?」とか言うてる。さらにおデコこっつんこしたりこめかみあたりの髪をなでなでしたりしてる。普通にカップルやね。周りは皆、辛気臭い色の服に身を包んで(※個人的な関東への偏見)不幸そうな顔をした帰宅ラッシュの電車だったんですが、そこだけ空気が幸せのピンクでした…。

で、つまり何が言いたいかというと、べつにゲイカップルに興味津々だったわけではなく、きんきさんの距離感てやっぱ変だとまたしてもしみじみ思ったという話です。ほんまにまたかいやー。すんまへん。あの空気感*1を、友達同士か恋人同士のどちらかに分類しろ分類しないと撃つぞと言われたら、後者を選ぶしかない思うのよねえ。



ところで、万一光一さんが剛さんのことを爽やかに健やかに唯一無二の仕事の相方としてしか見てなかったとしたら(万一ておまえ)、腕枕されたいだのチャリの後ろに乗せてほしいだの主張してやまない剛さんにちゅーされたら「え?俺?」ってさぞかしびびるでしょうねえ。ひひひ。


*1:「空気感」などという締まりのない日本語はブログとかメールとかお遊びの文章で使うのは好きだけど、小説やら歌詞やらの芸術の場でばったり会ったら超ガッカリだお。突然主張してみた。