エリザベート

puchimei2006-05-18

日生劇場、夜公演。
初の武田さんです。武田さん、今は兄弟で毎週お目にかかってますが、大昔『海がきこえる』ドラマ版で「あーきれいなお兄ちゃんやなあ」と思ったのと(どんだけ昔の話か)、あとはLLASや数取団でお見かけした程度なのでじっくり見るのはほぼ初めてです。あ、御法度も一応見たか。


さて。かつてこれほど面白いトートを見たことがあったろうか。いやありはしない。
なんとも人間男子っぽい若々しく生々しいトートでした。インタビューによるとそこを目指されているようなので、狙いどおりの効果が上がっていると思われます。Wキャストトリプルキャストはそれぞれの持ち味が滲み出して較べてみるのがおもしろいですが、役者さんによってこれほど違って見える役も珍しいのでは。

  • 星座の見つけ方にたとえると、山口さんから内野さんに向かってまっすぐ引いた線をそのまま反対側に同じだけ進んだあたりに武田さんが光っています。
  • 動きに優雅さや気品はあまりなく、スタスタ歩いたりバッと振り返ったり激しいアクションつきで歌ったりする。ので何かに君臨する帝王というより一人気ままに動き回ってる悪魔とかそんなのに見える。キングよりはジョーカー。もっとも本来のDer Todはただの「死」の擬人化であって、黄泉の帝王てのは日本人向けの設定なんだっけ?だったら元に近いのか?あ、でも恋愛の要素をクローズアップしたのは日本版だっけ?だったら最も生の恋愛に近いからやっぱり違うのか?
  • 衣装は基本シースルー。胸は基本がばーっと開いてる。兄弟でお馴染の素敵な大胸筋もコスチュームの一環、みたいな。時々腹チラもなさる。この閣下は上半身に自信がおありらしい。マントなど裾の長いものはあまり羽織らず、体のラインを見せる方向で。しかし足元は底上げブーツ(笑)。
  • 声も歌い方もお若い。最後のダンスなんて大変なことに!縦横無尽に叫ぶ叫ぶ。そして機敏によく動く。笑いをこらえてぶるぶるしました。歌いながら、アッハッハッハ!と悪魔笑いが入るとこも。ニヤーッと静かに笑うことはあまりなく、高笑いが得意のようです。
  • カフェにシルクハット&紅いベルベットのジャケットで現れる閣下。わぁウィリウォンカ♪ウィリウォンカ♪笑いをこらえてぶるぶるしました。
  • 泣かないで…と机に座ってるとこと、ドクトルゼーブルガー改め閣下がソファにしなだれかかるとこは綺麗でした。座ってればブーツも気にならんしね(笑)。
  • 武田さん小柄なのに本日の皇太子はでっかい方のパクさん。2幕の絡みはどうするんだろうと思っておりましたが。おおこれは自らマリー・ヴェッツエラ嬢になって出てきそうなトートだ。中性的に誘惑してる気が。マイヤーリンクで迫ってくる時キャットウォークぎみ(笑)。うわキスしてから口開けたでこの人。しかもぷいっと離れた後、唇舐めませんでしたか。
  • 村井さんと家庭教師のアバンチュールが激しくなっております。おとーさん!
  • パクさんしばらく見ない間に日本語の発音があやしくなりました…?
  • ゾフィー様、裏ではピンマイクと顔の間に布かなんかクッション挟んだりしてます?ママに会わせて!ていう廊下のシーンで、見慣れない白いものがこめかみに。何かを外し忘れて出てきはりました?皇太后様が膏薬貼ってるみたいなことに!

武田さんチェックに忙しくて他のキャストをじっくり味わう暇がありませんでしたけど、やっぱりエリザベート好きだなあと、楽しき夕べでした。

前からエリザ観たらどう思わはるかなと思ってたけど、これ光一さん来はらへんかなぁ、武田さん繋がりで。こんな面白いもの是非みてほしい。