六の宮の姫君(ISBN:4488413048)

このシリーズ、面白いとは思うんだけど、どっか引っかかるのは何故だろう。
いわゆる同族嫌悪?それとも語り手の「私」が真摯な学生であることへの劣等感かしら?今回など素晴らしく正しい卒論への取り組み方、耳が痛いったらありゃしないです(苦笑)
いろいろな本を引用して交わされる会話、本好きなら喜びそうなものなのにどういう訳かひっかかる…。読書傾向がかなり違うからかなぁ。でもなぁ。こういう喋り方、違う本を肴にきっと私もしてる…気をつけたほうがいいのかもしれない。昔『女生徒』読んで、うわわマズイマズイ私もだと思ったけど、こういうとこで『女生徒』を持ち出すこと自体、マズイと思ったその『女生徒』か。ぐるぐる。ひとの受け売りじゃない言葉で話せるようになりたいものです。
ええ、閑話休題。この話自体は面白かったです。そのうち菊池寛をちゃんと読みたいです。
友人としての芥川龍之介菊池寛の関係を描いてるあたりに何故か泣きそうになりました(でも通勤バスの中だから我慢)こういう名前の有名な人たちはみんな大層な年表と一緒に難しい顔して国語便覧に納まっているものだと思っていたけど、若くて、友達どうしで、笑い合ってたんだなぁとか思ったらなんか。


芥川賞直木賞って、菊池寛が作った時に早くに亡くなった友人達の名を戴いた賞だったんですね。これってやっぱ常識?全然知らなかった…。