風立ちぬ

ジブリ新作、観てきました。
結果としては戦闘機を作っているのだけれども、戦争のために作っているのではなく、かといって戦争を否定して苦悩するのでもなく、ただ美しい飛行機を目指して夢のように生きる人。恋愛も結婚も、ただお伽噺のようなような美しい夢。戦闘機に乗って人を殺すこと、撃墜されて死ぬこと、病に斃れること、人の生死もどこか現実感がなくてそれもまた綺麗な夢のような。本当は裏側に膨大に存在している生身の人間のドラマから、ふわりとしたところだけ取り出した、あえてそういう描き方を選んだ、美しい映画だと思いました。
時代設定が時代設定ということで、もっと監督の思想的なものが強く出るのかと思っていましたが、そんなこともなく。
数々の飛行シーンは相変わらず素晴らしいですね。見ているだけでいい気持ち。

二郎さんの声、かわいく礼儀正しい少年の声から大人の声に変わった瞬間は「うわぁ庵野くんだww」って笑いましたけど、聴いているうちに慣れるというか、真面目で穏やかで浮世離れした主人公によく合っている気がしてきました。
あと、事前にお友達が盛大にざわざわしてくれていたおかげで、本庄さんについては登場した瞬間から一挙手一投足に注目することができたよ!あの脚立のシーンとかほんとどういうつもりなんだろうねw