EndlssSHOCK

puchimei2008-02-18

写真は、座長が痩せすぎて頬はもちろん眼窩まで落ちてて天然の目張り入り過ぎでコワかったよという絵を職場のメモ用紙に描いてみたところ。思った以上にかなり画力がなくて再現しきれずがっかりしたところ。ほんとにマンガの、悪い人の顔だったんですよ、目の周りの黒い。なんかゲームオーバー寸前のキラがおった。ショーの最中も、にっこりしてみせるとき以外の総ての顔が恐かった。軽く客席に目をやるだけで、恨みを込めて睨まれてる気がした(笑)。
2月13日、14日、18日と行ってまいりました。13日はかまいさんがお声をかけてくださり(かんしゃかんげきあめあらし><)、そして18日はキワコちゃんと一緒に。幕間には関口さんとお会いしつつ。


以下、日替わりの感想と、まとめ(特にまとまってない)を。
・光一さんがかなり目深にかぶってるヘルメット、大倉くんにポンとかぶせるとわりと頭に乗っかりぎみになりますよね。大倉くんだってアイドルやれるくらい十分小顔なはずなのに、ほんま光一さんどんだけ頭小さいんだ。…てことは隣に立って違和感ゼロの剛さんもめちゃめちゃ小顔なんだよなあ。
・「おまえが悪い」って言われるために出てくる大倉くん、13日は「バレンタイン楽しみにしてるから!」、14日は「なんでボクだけチロルチョコなの?!(泣)」って言いながら現れた。かわゆ。座長を筆頭に姐さんに至るまで漢らしさの集団なキャンパニーにあって、ほんと唯一のお花ちゃんだわ大倉くん。
・屋上で、コウイチとリカを見て渡そうとした指輪をそっと隠すヤラくんの芝居が好き。皆がそろってわいわい言ってるとこでも、ふと顔を曇らせて自分の想いに沈んでいったり、はっと戻ってきて笑顔を浮かべたりする細かい表情が好き。
・13日の殺陣、コウイチとヤラが斬り結ぶ場面の最後で、ヤラの刀が目釘が抜けたようにぽろりと柄から外れてしまいました。さあどうする。ヤラの刀が失われていいのは今じゃない。そのままヤラは倒れコウイチは撃たれる。立ち上がったヤラは、握っていた柄を地に投げつけ、倒れているコウイチ軍の誰か(ヨネかな?)を蹴り飛ばして刀を奪いました。おおおショーマストゴーン!素敵!その後コウイチが「どけぇぇぇぇっ!」って死闘を繰り広げるとこで倒れながら何かを掴んで袖に放り投げてたのでそれがヤラくんが捨てた柄だったのかもしれない。素敵だー。
・リカちゃんが現れてびっくりするコウイチ。ひっくりかえってそのまま開脚後転。ほんと無駄に…いや無駄じゃないけど身体能力高いな。
・リカちゃんに抱きつかれたのを見つかったコウイチは「いいいいいや今のこの状況はだなつまりそのーちょっと古いけど二人でタイタニックごっこをだなほらワァオジャーックワァオって俺ローズ?!まあいいやワァォジャーック飛んでるみたい!ローズ…(低音)ジャーック!(裏声)ローズ…(低音)ジャーック!(裏声)えんだ〜♪って曲違うかっ」 …光一さんて…変な男やな。しみじみ。
・13日、真相発覚のあと、泣き崩れるリカを立ち上がらせるついでにまたステージから何か小さなものを拾った座長。手に握りこんでる。ポケットに入れようかちょっと迷ってやめる。ステージ真ん中の奥に移動して背を向けたときにやっとポケットに押し込む。あれは何だったんだろう。コンタクトだったりしたら大変だけど。
・ナオキさんがスティックを取り落とすたびに、それすらわざとであるかのようなパフォーマンスを見せてくれるたびに、「偶然をチャンスに変える生き方が好きよ」って歌が流れます。ムーンライト伝説の2番なんですけど。ていうかタキシード仮面は偶然につけこまれてしょっちゅう攫われたり洗脳されたりしてた気がしますけど。




さて。
何年見ても何回見ても、いつもコウイチは死んでしまうんだなあ…悲しいなあ…。なんで死ななきゃいけないんだ。まあ、「元気に戻ってきたかに見えたコウイチは実は死んでました!」ていう「ショック」ありきで作られた脚本だからしょうがないんだろうけどさ。座長は死にたがり役者だしさ。だけど死んで花実が咲くものか。この葉隠男め。
こういうのって、「瀕死の重傷を負って三途の川を見たけど舞台への執着止みがたく甦ってきました」ってハッピーエンドが基本じゃないの?1年もねばったくせに何あっさり力尽きてんだコウイチ。「立ち止まったらそこで終わりが来ちまうんだ」って言った直後に、不可逆的な終わりが来るなんて。どんな皮肉な仕打ちなのそれ。「俺たちの夢はこれからなんだ」なんて晴れ晴れと言ってるけどそんなの嘘なんだぜ。死んだらそこでおしまいだぜ。座長はたった1公演舞台に立てないだけでどれほど悔しいか知ってるくせに、二度と永久に舞台に立てないだなんて残酷な目によくコウイチを遭わせられるわね!ばか!コウイチは光一さんよりももっとずっと舞台しかない人なのに!
こんなこと言うとEndlessSHOCK全否定みたいになっちゃうけど、そうじゃないの、ただコウイチに死んでほしくないだけなの。相手が光一さんだから、理論武装ごっこの正論風味に訴えてみただけで、死なせないで!って言いたいだけなの。総てを受け止めて最後のショーに臨むコウイチはそりゃあもう美しくて素晴らしいけれど、生きててほしいの。SHOCKは好きですよ。大好きですよ。エンドレスになってから29回も行っちゃったほど好きですよ。だからこそコウイチが死んじゃうのが悲しいのです。
しかし何年経ってもコウイチがどういう人なのかさっぱりわからないなあ。ショーはほんまにすごい、けど、ステージに立ってる時以外のコウイチは全然わからない。いや好きなんですけどねコウイチさん。…「ショーに突き進んでいくコウイチの姿が好きだから」か。ほんま、お調子モノなんだか厳しいんだか、カンパニー全体のことを考えているんだか自分のやりたいショーで頭がいっぱいなんだか、女に興味ないんだかおねーちゃん好きなんだか。1幕ではリカに恋愛感情ゼロに見えるけど2幕では満更でもないみたいな。妹としか思ってないけどキャワイイ子に触られるのはやぶさかではないってことかってそりゃひどい。もとい。オフでカンパニーを率いるコウイチは、この先どうしたかったのかな。オンに行ってスターダムにのし上がりたいっていうヤラのことはよくわかるけど、コウイチはわからないぞ。最高のステージを作れる場所って何だ。オンの先にあるものって何だ。オオクラの劇場のことはどうするつもりだったんだろう。コウイチはオンに行って何がやりたかったんだろう。周りのことは見えていたんだろうか。リカの恋慕とか、ヤラの向上心が憎悪との境界線上にまできていることとか、オオクラの葛藤とか、座長としてちゃんと俯瞰できていたのかなあ。まあ、内面を語りたがらない座長が自分のために作った役なんだから、そりゃあ分からない人にもなろうというものですが。
あと、去年までの幕間は、それぞれが秘かに抱えていた闇が、売り言葉に買い言葉の諍いがきっかけで、言うつもりじゃなかったのについ噴きだしてしまってそれが重なって…っていう悲劇に見えたけど、今年は、いっぺん言いたかった不満が爆発したみたいに見えた。コウイチも、思うように着いてこないカンパニーに半年間でかなり苛立ちを募らせていたように見えた。なんでかな。「あれ、から、半、年…」効果ではないと思うけど(笑)。そして「いい機会だから言っておく」ってほんまに毎年思うけど最高に最悪なタイミングだぜ座長。
…笑い話にしてる場合じゃなくて。そういえば、コウイチの話からは外れますが。殺陣で、ものすごい形相で雄叫びを上げて鬼神のごとく斬り込んでゆく座長を見ていて……剛さんは愛を歌ったり語ったりしてないと窒息して死んでしまう人だと思っているけど、光一さんにも、毎年2ヶ月毎日2回も駆け抜けて燃やし尽くして死なないといられないようなものがあるのかな、と思ったらたまらなく泣けた。ジャパネスクや太鼓は、コウイチもさることながら、座長の青白く燃える魂に涙が出た気がする。


最後の挨拶で「もし来年があったら」なんてさらりと仰ってましたが、公演は確実として、来年もコウイチは毎日死んでしまうのかな。全体を眺めたときに、ストーリーとしてもショーとしても進化の最終形態まで行き着いたように思えるから、そろそろ見直してもいいんじゃないかな。脚本の条文解釈だけでは補いきれない矛盾もでてきているし、そういうところを洗いなおして改めてみても……なーんてね、またもっともらしいこと風に言いましたけど単に死んでほしくないだけですよ、ええ。