ロンドン

あああまた次の旅行が来てしまった…えらく中途半端だけどもう上げてしまう。去年の10月末から11月頭の旅行。

出張の父に母がついてゆくというので、私も行く!と。さすがに2週間も休めないので遅れて9日間だけ参加することにして、行きは一人旅。

  • ヒースロー空港
    到着ロビーから地下鉄ピカデリーラインの駅までおそろしく長い道のり…
  • 宿
    ホルボーン駅徒歩5分のボニントンに泊まりました。コストパフォーマンスがよいらしい。でも大通りに面したシングルルームは夜中まで車の音などがうるさかったらしい。内側のツインは静か。
  • ハロウィン
    到着するなり長身の吸血鬼とすれ違った。何事かと思ったけどハロウィンが近いと気づく。大人も盛り上がるお祭りなのね。当日はお化けの仮装してローラースケートで大通りを疾走する集団とか見ました。コンビニでは子供たちが「トリックオアトリート!」とやってきたのを目撃。わー本物。そしてインド系の店員のお兄ちゃんが微妙な顔でガムを渡したのを目撃。
  • 大英図書館
    日本人スタッフとお話する機会があったのだが「こんなに具体的に社会に貢献しましたー」という評価基準を満たさないと予算がつかないとかそのために客寄せパンダを設けなきゃいけないとかその仕事のために本来の業務に力を入れられないとか色々日本にいるかのような世知辛い話だった…いずこも同じね。展示に力を入れてるようですが、マグナ・カルタの本物がほぼ常設だったり、エントランスホールにあるオブジェを兼ねたガラス張りの書庫(大英博物館の真ん中にあった図書室へのオマージュだそうな)に羊皮紙みたいな古書がぎっしり入っていたり、素敵だけど、保存対策はしてるんだろうけど、でも見ちゃおれん…怖い怖いうわー。
  • ミサ
    地下鉄・バスの自爆テロの追悼ミサが行われていた。ニュースでずっと流れていた。はじめは何の映像かわからなかったのだが(英語さっぱりでして)、しばらく見ていて気付き、慄然とした。泊まっていたホテルのすぐ近くも現場のひとつだったそうだ。当たり前の日常が断ち切られること、行ってきますと出て行った人が帰ってこないことをどう受け止めればいいのかわからない。
  • シャーロック・ホームズ博物館
    父の希望で。私は読んだことない。まだらの紐くらいは聞いたことある。
    駅で配布してる近隣地図ではどう見ても小道沿いなのだが実際は普通に大通りのベーカーストリート所謂ベーカー街に面している。なんなんだ。そしてガイドブックにも館内のパンフにも9時半〜と書いてあるのだが実際は10時。ミュージアムショップだけ9時半開店。9時半にしずしずと集まるのは日本人だけ。そしてまだ開館してないと知ると黙々と店内を徘徊する。店員さん(ヴィクトリア時代のメイド服姿だ)には不気味だと思われてるだろうなー。
    さて館内はホームズのおうちを完璧に再現してあるらしいです。マニアにはたまらんのだろうと思います。階上の部屋には作中のシーンを展示しました。ってこれ中途半端にリアルで相当怖いんですが。やや不器用な人が作った蝋人形みたいなので、殺人シーンや死体や監禁された人が所狭しと再現されてます。なんせ狭い部屋なので喪服の女が男のどてっ腹に風穴あけてる横で男性2人が王冠を取り合ってる横でモリアーティ博士が空ろな目で直立している横でボヘミア王と女性が出会ってる横でホームズとワトソンがホラーな変死体を発見した横で端然と座って辞書を書写してる男性がいます。なんかこう宝島社発行VOWって感じだ。あとなんでかしらんけど片隅の暗がりにブードゥーの呪いの人形がありました。お土産に写真撮りました。
  • リージェンツパーク
    木立があり小川が流れ水鳥が戯れ瀟洒な建物が見え隠れする素敵公園。遊歩道をゆらゆら歩いていると、鳥が近づいてきた。あらかわいいわ餌がほしいのねでもゴメン何も持ってないのよ。と通り過ぎたけどなんだかいつまでもついてくる。いや何も持ってないってば!そんな切ない顔で見つめないで!…そのうちリスも現れる。逃げちゃう前に写真写真と携帯を構えたが、逃げるどころかこれまた足元に来て「なんかちょうだい」「ごはんちょうだい」「つかなんかくれ」という顔でじっと見上げてくる。しかもたくさん集まってくる。鳥とともにじわじわ包囲を狭めてくる。イヤちょっと怖いよあなたたち…。足元のリスとにらめっこしていたら、足に飛びつかれた。そしてよじ登られた。ひっ!びびった!餌を持っていたらどうなるんだろう。マゾ虫を叩き潰したときみたいになるだろうか。←レベルE
  • ハイドパーク
    緑だ。芝生だ。広い。(こんな風景には鹿がいるべきだ)
  • ロンドン・アイ
    よいながめですよ。ゴンドラ型じゃなくてカプセル型なで、広々。
  • アフタヌーンティー
    これは母の希望。ホテルだと格が高すぎるのでフォトナム&メイスンへ(道から見えるティールームではなく4階の方です)。小汚い旅行者(半分くらい日本人)が続々現れるのでなんとなく安心ではあるけどお店自体はきらびやかなのでなんとなく申し訳ない。生ピアノ演奏つきだし。クロテッドクリームがしっかり濃厚で満足。スコーンに添えるクリームはクロテッドクリームでなくてはならない。…1人5000円くらいするのでよく考えたらそんだけ出すなら日本でリッツとか行った方が全体的に口に合うんじゃ…。と母に言ってみたけどイギリスで食べてみることに意義があるんだそうな。そうですか。
  • グローブ座
    本家の(笑)。本物のグローブ座跡の近くに建てられた、ごく最近の再現ですが。残念ながら劇場内部を見学する時間がなかったのでミュージアムだけ。いろんな役者さんの舞台の台詞の録音を聴けるコーナーがあったのでリチャードの冒頭をせっせと聴いてきました。
  • 大英博物館
    こんなでかいものを持って帰ろうなんてよく思いつくよなあ、という1階の展示品の数々。
    ローマ人時代の出土品で、木札に蝋を塗ってその上に鉄のペンで字を彫り書いて用が済んだら削り取ってまた溶かして塗る…というノートが面白かった。賢いねえ。「簡単で便利」はローマ人のお得意だったそうな。
    小学生のグループがたくさん、先生に連れられて見学に来てた。みんなノート持って床に這いつくばって思い思いにスケッチしたりしてるんだけど…全員天使のようにかわいらしい!制服のミニチュアスーツもこれまた可愛い!うわー一個持って帰りたい。でも大きくなちゃだめ。ここに限らず美術館博物館はどこも子どもがいっぱいいました。
  • 映画
    機内で、行きは『第三の男』を見た。ウブメを見たかったけど貧乏人には見せてくれなかった。なんだよケチ。帰りは『チャーリーと…』をまた見た。何度見てもきもちわるくてかわいいウォンカ氏。そして何度見てもバケット家は泣ける。『電車男』も見た。エルメスさんてこんな徹頭徹尾押せ押せだったんだ。なんだよー落とす気満々じゃないか。最近は灰かぶりの男の子の前に白馬に乗ったお姫様が現れる時代らしい。女子には夢を見ることすら許されないのか。
    街の映画館にハウルの看板がかかってました。評判はどうなのかしら。
  • 地下鉄とバス
    安くはないけどこの二つで大抵のとこへ行けて便利ですね。
    「ゾーン1のみ、一週間」のフリーパス(オイスターカード?)が素晴らしくお役立ちだった。スイカイコカみたく触るだけだし。ただし乗り越すと不足料金ではなく罰金を取られるらしい。おそろしい。その他各種載り放題券充実。でも改札に通す式の乗り放題キップは3回も通すと使い物にならなくなるようです…。駅員に訴える人続出。
    地下鉄のピカデリーラインの車内に貼ってあった、沿線立体イラストマップが面白かった。あれほしい。
    そういえば地下鉄は東京以上に故障だか事故だか工事だかでしばしば使えなくなるっぽい。改札のホワイトボードによく本日の不具合が書き出してある。しかも休日は走らない区間とかあるし。駅においてある路線図もらったら「この駅○年○月まで閉鎖中」とかいっぱい書いてあるし。
    バス、どこで降りるかみんなどうやって判断してるんだろう。次はどことか細かい路線図とか全然ないから乗るたびに地図と首っ引き。
  • キングス・クロス駅
    駅の外側(9番線までと10番線は建物自体分かれてるんだけどその間あたり)に、9と3/4番線のプレートと壁の向こうに消えかけてる…つまりめりこんでるカートが今もあります。ハリポタファンでもないくせにしっかり写真を撮ってみる。…反応してるのは日本人だけで、他の人は完全に素通り。
    ヨーロッパのターミナルの駅舎って好き。
  • 焼き栗
    大英博物館の入り口とかホルボーン駅とかで売ってた。コインを差し出すとおっちゃんが「おぅ嬢ちゃん、火傷しないで持ってきな」みたいな笑顔で渡してくれる。ローティーンだと思われてるな私。10個くらい入って2〜300円?うまい。
  • ヴィクトリア&アルバートミュージアム
    ありとあらゆるものが集まっているのでとても見きれやしない。全部真剣に見てると頭くらくらしてきます。というわけで衣装の展示だけじっくり見る。とても楽しい。
  • ミレニアムブリッジ
    テートモダンからセントポール大聖堂の方へテムズを渡る歩道橋の眺めが素敵。
  • ナショナル・ポートレート・ギャラリー
    肖像画大好き。リチャード3世は別に不細工でも体がヘンでもない。
  • ロイヤルアルバートホール
    建物を南側(裏)から見た姿がうつくしい。
  • おまつり
    リージェントストリートのクリスマスイルミネーションの点灯とガイ・フォークスのお祭りはちょうど帰る日の夜だった。惜しい、もう飛行機の中だよ!でも地上のあちこちで花火が上がってるのを空から見る、という貴重な体験ができました。あ、普通の日でもハロッズのイルミネーションはめちゃくちゃ綺麗。
  • Phantom of the Opera
    ファントム…(涙)。
    英語は無理かもと心配したのですがさすがに何度もCD聴いて四季で予習もしていったので十分わかりました。ファントムがキスされて震えるシーンでどうしてもどうしても泣いてしまう。
    四季の演出はまったくオリジナルどおりなのですね。でもさすがにこっちの人は衣装が似合うわー。やーんコスプレー。タキシード姿もドレス姿も素敵だ。白塗りファントムメイクだからよくわからないけどパンフレットによると俳優さんも男前のようだ。演出は同じでも、感情表現は全然違いますね。日本人が日本語で演じるオーバーアクションは妙でしょうし、どちらがいいという訳じゃないですが。仮面を剥がれた瞬間「ィギャーーーーォ!!」と断末魔の叫びを挙げるファントムでした。お客さんもよく反応する。マスカレードでの支配人のガイコツ仮装、大受けだった。
    会場はHer Majesty Theatre。代理店にマージン請求されるのは癪だからどっか海外サイトで手に入れて来いと両親に命令されたので泣きながらチケットマスターでネット購入しました…(これもだいぶ手数料かかってるけど)。英語わかんないっつーのに!「カード決済、外国のお客さん、当日窓口受け取り」を選んだはずなんだけど何故か出発前に自宅にチケットが送られてきた。なんでだ?申し込むときに住所を書いたけど、そういや「日本」と書く欄すらなかったぞ…と後で冷や汗かいてたくらいなのに。
  • ウエストミンスター寺院
    リチャに出てくる人がたくさん眠っていてどきどきする。…ロンドンは高1の頃来たことがありますが当時友達と廻していたノート(交換日記と呼べるほどリリカルな匂いは全くなく、今書いてるのと同じようなことばかり)には「カイン様のロンドン!アンセル・アレンが浮いてたテムズ河!」とか書いてあって、私の成長してなさっぷりがよくわかる。
  • ケンブリッジ
    先日読んだ「残酷な〜」の最後に出てきて「あ。」と思いました(私の世界の3分の1くらいは2次元でできている)。キングスクロス駅から直通の電車で小一時間。日本の歴史の古い大学の周りのような、小汚さと若さと勢いと自由と偏屈とお金の無さが一体となった独特の空気はあまり感じなかったけど、イギリスの大学生は日本とは違う生き物なのかしら。それとも私が観光客用の風景しか見なかっただけかしら。カレッジの建物も川も緑もとても美しい静かな街でした。
  • ストーンヘンジ
    なんでしょうね、これ。上に載っている石は落ちないのかしらと思っていたけどよく見たらちゃんとほぞがあった。なるほど。現地バスツアーで行ったのだけど、同じツアーに一人で参加してた白人女性が石を前にして無表情で踊りだした…。太極拳みたいにゆっくりと。石のパワーを受信しているとかそういうアレだろうか。
  • 倫敦
    漱石の下宿のひとつの住所がホテルの近くぽかったので番地を頼りにうろついてみたら、そこに相当すると思われる建物だけ工事中だった。残念無念また来週(あーあー)。
  • ごはん
    私と合流する前に両親はパブで英国伝統家庭料理ローストビーフとヨークシャープディングを食べたらしい。その時は聞き流したけど数ヵ月後に「ちょっと悔しい…」と思うことになる私。
    街にはいたるところに美味しいサンドイッチやスープの軽食屋さんがあってお昼には事欠かない。夜はイタリアンだのベトナム料理だの中華だの食べてました。