パラダイスの思い出・2

あれは2002年1月16日のことでした。
私はその日、生まれて初めてかの有名な『ショー劇・SHOCK』なる舞台を見に行ったのです。
学生の身ゆえ宿泊なしで往復夜行バス、昼1公演のみを見にはるばる東京へ。今となっては考えられない控えめさ。しかしビギナーズラックというやつだったのでしょう、かなり前列の良席でした。今もその記録は破られていません。

近…っ!
大阪ドームで豆粒だったお方が双眼鏡のいらない距離に!
3時間も目の前で神様のキラキラビームを浴び、頭の上を神様の靴の裏が優雅に何度も通過するさまをアホ顔で仰ぎ、ついでに奇想天外人外魔境な物語ならびに演出の洗礼を受け、イナカの子はすっかり魂が抜けてしまいました。
嗚呼、此処は最高神のいまします天つ帝国(劇場)。


さて、頭の中すべて「光一座長閣下万歳」になり、ドラ○もんのごとく空中浮遊したまま帝劇を出た私は、携帯の電源を入れセンター問い合わせをしました。

新着メールは3件。
1つ目は開演前にSHOCKについてやりとりしていた友達からの返信。
2つ目は別の友人から「東京砂漠で寂しくなったらこれでも見なんせ」と違法待受サイト光一さんコンテンツのURL(あかんがな)。
3つ目。件名「祝・一周年」。
は?誰?一周年?
私の携帯は件名のみ表示の設定になっていました。心当たりのないまま開いてみると、送信者は当時の彼氏。
は?なにが?
まだわからないまま本文を読みました。

「ぱんぱかぱーん。つきあいはじめて一周年を迎えました!」



…………。
初めて知ったヨ…。

えー。えー。知らんがなーそんなアニバーサリーいちいちー。
ちなみに彼氏には東京行くとは言ったものの光一さんのコの字も出してません。
ちなみに真っ先に思ったことは「友達に話すええネタできたわ…」でした。



もちろん彼から「祝・二周年」のメールが届くことはありませんでした(爽)。